【院長の四方山話】当院での小児医療についての考え<その2>
たとえば風邪薬ひとつにしても、その作用のうち身体にとって有益な作用を「薬の効果」と呼び、ありがたくない作用を「副作用」と呼んでいるにすぎません。怪我や病気に対しての手術も同様で、手術の効果の半面、手術や麻酔の危険性、手術の傷跡や病気のために切除された臓器を失うことによる機能障害などが存在します。このことは小児のみならず、どの年齢層の患者の皆様に対してもあてはまります。まして小児医療においては、医療を行うに至った病気や怪我だけでなく治療の影響が、今後の成長に伴いより大きくなるおそれもあり、薬は最小限に、手術は怪我の縫合であっても慎重に、また将来に残る傷跡や障害を最小限にできることを願いながら診療を行っています。