高血圧で受診されるきっかけは、「検診で血圧が高すぎるといわれた」「最近、頭痛や肩こりがひどい」「耳鳴りがする」「鼻血がでた」などさまざまです。
降圧剤の内服を勧めたときに、あくまでも印象ですが10人中約7割くらいの患者さんが、「周りからは『医者が飲めと行ったって、飲まない方がいいぞ。血圧の薬って一回飲んだら、一生飲まされるぞ』と言われました」と、おっしゃいます。
この「飲まされる」という被害者意識。
しかもその患者さんに飲まない方がいいといった方は、よく良く聞くとすでに降圧剤を飲まれているようで...
いわばすでに安全地帯にいる方が、危険地帯にいる人間にこちらには来ない方がいいぞと言い放つ無責任さにはあきれます。
降圧剤を内服せずに一時期を乗り切れば自然に下がるならそれも良いですが...
「高血圧放置で降圧剤なし」
「血圧はコントロール下にあり、降圧剤あり」
後者に患者さんの生活の広がりを感じるのですが...
会社の健康診断や人間ドッグ、あるいは体調がすぐれないということで血液検査をしてみたら、コレステロールや中性脂肪が高かったと患者さんからうかがうことが多くあります。
共通するのは、見かけではわからないということです。
確かに一刻を争うような疾患ではありませんが、少しずつ、かつ確実に動脈硬化として身体を蝕み、かつ自覚症状に乏しいという意味では十分怖い病気といえます。
「いや~ コレステロールが高いって言われちゃってさ~」とか「このままほおっとくと痛風になるってさ」
こんな言葉を、私が医者になったばかりの頃、バブル末期にはクラブだのスナックだので、ゼネコンの企業戦士のお父さんたちがなかば自慢げに若手に話しているのをよく耳にしました。ことの善し悪しは別にして、こんなことが酒の肴になっていた時代は、バブルとともにさってしまってます。ステルス戦闘機のように見えない敵とも対峙するのが企業戦士かと...
健診や人間ドッグで血糖値が高いと指摘されたり、身体がだるい、のどが渇くなどの症状で受診されることが多いです。また、怪我の治りが悪かったり足白癬(いわゆる水虫)をこじらせて受診された方を調べてみると立派な糖尿病であると判明することもあります。
のどが渇いてしきりに水を飲む。急激に痩せた。水分をとってはトイレで小用を足す。
などなど、なんだか日常でよくあるような状況ですがこの状態が長引くようなら早急な受診をおすすめします。
すこし付け加えると「太っているから糖尿病、やせているから大丈夫」という判断はあまりお勧めしません。
この文言にのっとって加えると、「太っていれば脂肪感が心配、痩せてきたなら糖尿病や他の病気も心配しましょう」というのが、より実際の姿に近いかもしれませんね。
身体についてのお悩み事や、病気・病院に対する
日ごろの疑問に院長の杉田がお答えします!